非正規雇用の増大

非正規雇用の増大って、回り回って日本国内の消費を縮小し、ひいては企業にとっても消費が伸びないという循環がボディーブローのように効いてくるんじゃないかと思っていた。いくら人件費を削っても、その結果消費者自身の購買力が低くなり、物が売れなくなる。売上は海外でと言っても、まだまだ日本国内の売上を無視できる日本メーカーは無いと思うのに、法律が許すなら、非正規雇用の人間を増やす方が良いということなんだろうが、いずれは自分たちに振りかかってくるのじゃないかなどと考えていた。

その非正規雇用の増大について、老後の年金にも影響してくるのではないかとの解説を読んだ。ソースは 4月 28日発行の JMM のメールマガジン。【非正規雇用の増大という問題はどの程度深刻か】という表題について慶應義塾大学経済学部准教授:土居丈朗氏が寄稿された意見。

非正規雇用の増大は、単に勤労期における正規雇用との間の格差だけでなく、老後 の公的年金給付とも関連する意味で、影響は将来にも及ぶものと考えます。特に、こ れは、我が国では、非正規雇用者が厚生年金に加入できない(しない)ために、国民 年金にしか加入できない状態となっていることと深く結びついています。要するに、 非正規雇用者は対し、基礎年金部分はカバーされているものの、報酬比例部分につい ては通常対応できていません。その上、非正規雇用者が、(加入義務があるので)加 入すべきはずの国民年金に未加入だったり、保険料が未納だったりするために、老後 に十分な公的年金給付が受けられない可能性があります。

自分で蓄えたり、個人年金的な物に加入されている人も居るだろうけど、おそらく多くの人が年金に入っている余裕なんてないですよね。そこで将来十分な公的年金給付が受けられないとなると、現行の制度を前提にすれば生活保護で対応せざるを得ないということらしい。そしてその生活保護の財源は当然ながら税金だ。しかも保険ではないので誰からも保険料という形で徴収していない。

なるほど現行制度を基準に考えれば、将来的に、結局は何らかの税金で負担せざるを得ないのだろう。これは結構大変なことだ。確かに雇用に関して企業に負担を求めれば、企業に競争力が無くなるかもしれないが、そんなこと言ってられないのじゃないのだろうか。どこかでバランスを取らないと、ますます歪な社会になっていくような気がする。

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コメント (2)

shanglira:

社会の中で事業を起こし、他人従業員を雇うということの本質は何かということを深く理解できる見識ある人物が増えて欲しいですね。
まだまだ「オレがオレが」という視点しか持てていない幼い経営者が多いように見えます。特にIT関連や飲食サービス関連の業界に蔓延しているような(笑)
起業し経営を継続するには「個人の燃える思い」や「資本の効率」はもちろん必須条件ですが、ひとたび世の中に出て他人を雇用し、会社を起こしたからには、企業市民として社会に及ぼす影響にも考えを広げるようになってもらいたいものです。
また一方、そうは言っても変化の方向が単純に逆行することはありそうにもないので、「働くとはどういうことなのか?」とあらためて問われる時期に来ているのだと、会社勤めをする多くの人たちも根っこの部分から見つめ直す必要もあるような気がします。会社という器に依存する姿勢はそろそろ通用しなくなっているような(笑)

匿名:

正規雇用を増やすと競争力を失うから非正規にするというのは企業側(特に大企業)の言い訳で、政党と政府が企業献金欲しさに肯定している、のではと思います。
企業の立場で見れば、派遣会社に電話1本で宅配ピザのように非正規雇用者を届けてくれて雇用者の交換にも応じてくれるシステムは非常に便利なんでしょうが、企業の社会的義務としては正規雇用が当然ではないでしょうか。
正規雇用で競争力を失う程度の企業は淘汰されるのが当たり前で、企業より個人が優先されるよう努めるのが本来の政治と政府の役割だと思います。
最近、地元の九州では大企業の工場誘致が盛んですが現地採用は非正規ばかりです、それなのに自治体は単純に雇用者が増えると大喜びです。これでは搾取されているのと変わらないと思うのだけど(九州は発展途上国か?)。

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