最近あまり本を読んでいないんですよね。これが最後に読んだ本かもしれない。しかも二ヶ月くらい前じゃないだろうか?それはともかく、ぼくは面白かったです。その前に読んだ【ウェブ人間論】よりも、ぼくにはこちらの方が面白かった。
と言ってもかれこれ二ヶ月程も前だから、引用も何も無い書評になると思う。
【ウェブ人間論】の、おそらくテーマであろう、ウェブによって人間の考え方なり行動がどう変化して行くのだろうかということ。もちろんそういうことにも興味はある。あるにはあるのだが、一方で『どうなるかなんて解んないじゃない。』という感じもしてるし、それに対談をされているお二人で、方や悲観的、方や楽観的というような対比も垣間見えたように思ったのだが、それを言っちゃあお終いかもしれないが、ぼくが感じたのは『両方あるんじゃないの。』ということだった。多分に自分の読み込みが浅いのだろうとは思うが、何かこう『ウッ』と響くようなものが無かったのだ。
それに較べて【シリコンバレー精神】(副題がグーグルを生むビジネス風土)の方は、読んでいて『ウッ』では無いかもしれないが、米国と日本との感覚や考え方の違いのようなものが、『そうだろうなあ。』と、かなりストンと腹に落ちる感じでぼくの中に入ってきた。それはあくまでぼくの感覚なので、読まれた方、あるいはこれから読まれる方によってはまた別の読後感を持たれるかもしれない。
どこがどうかと言うと、前述したように何分二ヶ月程も前だし、本来なら再読してでも引用すべきかもしれないが、ご勘弁願うとして、要するに梅田望夫さんのブログ【My Life Between Silicon Valley and Japan】の三月から四月上旬頃のコラムの内容に繋がることなんじゃないだろうかとぼくは思っている。
おそらく梅田さん自身、自分を信じ、好きを貫こうと思っていたからこそ日本を飛び出したんだろうと思う。そしてシリコンバレーの地に立って空気を吸って、更に色んな方に出合って、自分の考えてたことが間違いじゃ無いぞとの思いを強くされて行ったんじゃないだろうか?勝手な読みだが、ぼくは本書でそんな感覚を強くされて行く梅田望夫さんを感じたのだ。
ぼくはもちろん日本にだって良いところは一杯あると思う。それに曲がりなりにも世界でトップレベルの生活を多くの人が送れるようになったのは、今となっては少々窮屈で閉塞感が伴うシステムの御かげもあるだろう。あるいは日本人のメンタリティーもそうかもしれない。
ただ当り前だが時代はどんどん変わっていく。日本に留まらず世界はどんどん狭くなっている。距離は変わらなくても飛び交う情報や、交通機関の発達による移動の早さなど、五十年も前と較べたら雲泥の差がある。そういうことを思うと、どうも政治や法律などを含めた人々が醸し出す、あるいは良いだろうと思っていたシステムが後手に回ってきているような気がする。少なくともそう思っている人達は増えてはいないだろうか。
ぼくは人々が醸し出すと敢えて言った。そう、後手に回ってきているぞと思っているぼくも含めてその人々なのだ。結局、思うだけじゃ駄目なんでしょうね。
梅田望夫さんは若者に対して閉塞感を伴う言葉を浴びせる大人たちに対して、何とか折り合いをつけようと疲れてしまっている若者達を鼓舞しているようにも思う。でもぼくは思うのですが、確かに数は少ないかもしれないけれど、自分を信じて、それこそ日本の社会の常識では考えられないことや非難さえされることを、日々信じて、と言うか、おそらく我関せずで黙々とやっている若者達も結構居るんじゃないだろうか。
確かに数の上では少ないだろう。おそらくそんな人達の比率は米国の方が圧倒的に多いと思うし、そして大人も含めた世間の土壌も、そういう若者や人達を、少なくとも非難し萎縮させる空気が少ないと思う。まあ別の見方をすれば個人主義ってことなんだろうけど。
なんか書評じゃなくなって来た。軽く書くつもりがまた長くなってしまった。まあ要するに、若者であろうと大人であろうと、少数派だろうがなんだろうが、自分を信じてコツコツと黙々と、そしてできるだけ楽しく生きて行く人達が増えて行けば変わって行くもんなんだろうと思う。

