【portal shit!】の【クール・ジャパンは本物か?】という記事を読んで、初めて【クール・ジャパン】なる単語を知った。日本のアニメやハローキティー、更にはぼくの一番好きな作家である村上春樹の海外での人気については知ってはいたが、【クール・ジャパン】という言葉ができる程とは知らなかった。
ぼくもこれは読んでみようと駅前の書店に出向いたのだが売り切れ。コンビニならと覗いてみたがそこも駄目。無いと言われると余計に読みたくなる。そこで電車で一駅のショッピングセンター内の紀伊国屋書店へ。ここなら在るだろうと店頭のラックを見てみたが無い。結局、店員さんに在庫を尋ねたら、ラック下のボックス内に一冊だけ見つかった。ブルータスのホームページによると12月15日発売だから一週間は経っているのだが、ブルータスってそんなに売れる雑誌だったっけ?多分にこの号が人気だったということはないのだろうか?
日本の文化が世界各国で肯定的に捉えられている。そのことは単純に日本で生まれ育ったぼくにとっては嬉しいことだ。しかしその文化の細部についてではなく、今回ぼくの中に一つのことが引っ掛かった。それは勿論ぼくもそうなのだが、日本人は他国が自分達をどのように見ているかというのに敏感過ぎると言うか、気にし過ぎるのじゃないだろうかということだ。
ぼくの少ない経験では、少なくとも何年か暮らしたことのある米国では、他国の評判なりを過度に気にするというような感性を持ち合わせている人達はかなり少ないのではと思う。念の為に米国籍を収得し、長年米国に暮らしている友人にもSkypeで確認してみたら、やはりぼくと同じ認識を持っていた。ちょうど彼の細君から『あなたは周りの目を気にしない』と良い意味でのお褒めを頂いたとのことだった。
彼の細君はポーランド系の方だが生まれも育ちも米国だ。ただ旦那が日本で生まれ育ったということもあるし、何度も来日もしているので、日本人のメンタリティーというような物も、一般の米国市民よりも十分に感ずるところがあると思う。だからおそらく、日本人が他人の目を気にし過ぎて身動きが取れないのを不思議にも思っているのだと推察する。
しかし良い意味でとぼくが述べたように、逆に他国の評判に敏感でないということは悪い結果だって招き得るのだ。米国の行動が他国からどう思われているか?あるいは実際その評判なりを無視した行動がどんな結果を産むのか?『そんなこと知っちゃいない』とまで言ったら言い過ぎかもしれないが、あまりに他国の評判を無視した行動は、行動力が有りダイナミックな反面、『おいおい、ちょっと待てよ』と思いたくなることも度々だ。
だったら日本人の大多数のように(あくまでぼくが思っているだけだが)、他国が日本をどう見ているかということに常に関心を払っている方が良いんじゃないか?そういう結論になりそうなのだが、『いや、それは違うだろう』と言うのがぼくの意見なのだ。確かに基本的には良いと思うのだが、それが行き過ぎた場合、他国の評判こそが指針の中心になり、自分達で考えた上でというようなものが無くなり、思考の停止を産んでしまう危惧を感じているからだ。
結局、ことは程々にということなのかもしれないが、こんなことを考えていると、昨今の公共での日本の人達の振舞いを観察していると、良い意味で他人の目を気にするというメンタリティーが薄れてしまって、権利を主張するには義務が伴うという論理的な指針が必要になってしまっているのかなと考えたりもする。

コメント (2)
なるほど、日本人は周りの評価を気にしすぎですか。クール・ジャパンも、マスコミが騒ぐほどのことでもなかったりして。
ちなみに自分自身もすごく周りの評価を気にする方なので、この記事は参考になりました。僕はもう少し唯我独尊で行った方がよさげです。
投稿者: 森井ゴンザレス | 2006年12月26日 21:35
日時: 2006年12月26日 21:35
今年の9月頃、記事に述べた友人のアメリカ人夫婦が彼の奥さんと来日しました。なんでもアメリカでは庭師を営んでいるとか。日光や京都そして奈良を訪ね、いたく関心して帰国したと言います。それは理解できますよね。日本の庭園は西洋には無い独特の美を持っています。でもご夫婦は東京も気に入ったようです。
ですから今回のブルータスの特集のように、いわゆるオーソドックスな和の文化では無く、現代の日本の文化にも興味を抱かれているのは事実だろうと思います。この話しを友人とした時、日本に対してどのような印象を持っている人が多いのかも話したのですが、やはり特に製品のクオリティーの高さだということでした。今や日本製を探すのは雑貨類では難しいのですが、イメージとしてそれが定着していて、製品でなくても緻密でクオリティーが高いと評価されているように思います。
投稿者: keizo | 2006年12月26日 23:07
日時: 2006年12月26日 23:07