村上世彰氏という人物。物言う株主として企業に対して株主価値を高めようとの意図は理解できるし、もっともだと思っていた。ただ、正直に申し上げて、人物的に何かイケ好かない奴だなとの印象があったのも事実だ。
どこからそんな印象を持っていたのか?彼の書物を読んだわけでも、ましてや会ったことも無い。多分にテレビのニュースなどで流される一瞬の映像と言動。それからそれに伴って流される、灘中、灘高、東大卒、通産官僚等々のエリート然とした経歴に、多少のヤッカミもあるのだろう、少々お腹一杯って感覚を持っていた。
でも、経歴については変なヤッカミを持つ方がおかしいし、そもそも、ぼく自身が彼に対して持つ印象って、マスコミの報道に流されている部分が多くないかと思うようになった。
そんなわけで、会見当日、多分に恣意的に編集されたテレビの映像では無く、ノーカットで見せてくれる所がないかと思っていたら、GyaOで見られるとのこと。最近、GyaOを見てるとフリーズすることの多かったWindows Me搭載のThink Padだったが、この日は全編ノートラブルで見ることができた。
やはり、テレビで編集されたものとは随分と印象が違った。少なくともぼくには編集されていないものの方が好印象だった。何処がどうとは言い難いのだが、テレビの方は明らかに何か恣意的なものを感じる。
彼がインサイダー取引の疑惑で起訴されるかもしれないとの一報の後、『決定的な証拠があるんだろうか?』それがぼくの第一印象だった。もっとも、ぼくは証券取引法に詳しいわけではないし、インサイダー取引についての詳細についても知らないのだが、素人なりに、公判を維持し、かつ裁判で検察の意図する罪に問えるのかが甚だ疑問だったのだ。
つまり、もし起訴された方が裁判で争えば、難しい判断になるのではと思っていた。それがあっさりと認めちゃった。村上世彰氏によると、厳密な解釈をすれば(あるいは取り方によっては)そう捉えざるを得ないとのことらしいのだが・・・。
ぼくの印象では、彼自身の自分の仕事に対してのプライドと、裁判で争った場合、彼が代表を務めていたファンドが更にズタズタになるとの読みから罪を認めたと思う。だから失敗したとは思っていても、悪いことをしたとの思いは、どちらかと言えば持ち合わせていないのではないだろうか。
庶民的な感覚からすれば、ぬれ手で粟で何十億も稼ぐなんてとか、庶民が知り得ない情報を持っているに違いないとの思いがするのは判らないでもない。でも前者に関しては、そもそも取引する金額が大きいのだし、後者に関しては、そういう情報やら人脈なりを持っているからこそ、稼げるファンド足り得るのも事実だろう。ただ、その情報の扱い方にはなかなか難しいものもあるに違いない。
もっとも最近の新聞なりの情報では、検察側は村上世彰氏が単にうっかりでは無く、そもそも株価を吊上げる為に、彼が意図的にライブドアに持ちかけたとの報道があるようだが、それは今後明らかになってくるのではと思う。
結局、ぼくの印象として、今の段階ではどうも検察側に釈然としないものを感じるのだ。いや検察だけでは無い。マスコミの、ぼくが持ち合わせていたような庶民感情をチクチクと刺激するような取り上げ方にも違和感を感じる。はてさて市井の人達はどう感じているのだろう?
