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ベクトルの違う付加価値

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この『住まいの雑記』というブログは、もともと『住まいの売店(現在はモノは販売していません。)というホームページのコンテンツの一つでした。それをブログに移行したのですが、そのホームページではしばらくの間メルマガも発刊していました。

今日のエントリーはそのメルマガのコラムの一つです。メルマガの発刊を止めちゃって、いずれはアーカイブをホームページ上に載せようと思っていたのですが、読み返してみると、『オイ、それ程のもんか!』と思うものが多数です。

かと言って今回のコラムがよいと言う訳ではありませんが、アクセス解析のキーワードで『高音量ベル』というのが散見されます。でも、もうそのページは削除してしまっているし、それならと、こちらで再エントリーしようと思いつきました。

内容は上記にある通り、少々耳が遠くなって来た両親が購入したファクシミリ付き電話にまつわるお話です。(発行は2004年1月です)

今同居している僕の両親はともに70歳を過ぎています。寄る年並と言うか、二人とも聴力が落ちてきていて、たとえばリビングのテレビの音量はかなりのもので、一緒に見てたりすると辛い物があります。

そんな父がファクシミリ電話器の購入を思い立ち、新聞チラシを僕に見せ意見を求めて来ました。それはブラザー製で、僕も以前に現物を見たことがあり、奇をてらわないデザインでまあ好感の持てる方だし、比較的単機能そうなので高齢の両親でも使えるだろうと思いました。しかもネットで価格を比較したら最安値に近い価格です。そんなわけで購入を勧めました。

僕がセットアップしたのですが、両親にとってはかなり大きな欠点があることを発見しました。それは着信ベル音量が4段階に切替えられるのですが、最大音量にしても以前使用していた電話器より相当小さいのです。リビングに置いているのですが、おそらくその部屋を離れれば、両親には聞こえにくいと思われます。

そこでブラザーのホームページにアクセスし、対処方法は無いか、あるいは他の機種ならどうかとメールで問い合わせたんです。返事も無いかもしれないし、あっても数日かかるだろうと思ってたら、なんと1時間ほどで電話がかかってきました。この迅速さにはびっくりしたと共に、現金なもので、一挙に好感を持ってしまいました。

まあそれは良かったのですが、肝心な着信ベルの音量の件はブラザーでは対処できないこと、そして他の機種でも同じだという回答でした。ただ以前にも電話器に対して同様の問い合わせがあり、NTTの106に問い合わせれば着信ベルの音量を上げる機器があると聞いたとのことでした。

そこでNTTに問い合せると、『高音量ベル』という機器を1万600円で販売しているらしい。なんでも電話線を分岐させて取り付ける簡単な機械だそうです。(追記:この時は電話で問合せしました。本日NTTのホームページをチェックしましたが該当の商品の案内は見つけられませんでした。でも岩通市場の福祉の電話のページに画像を見つけました。)

ここで思ったのですが、そもそも無段階は無理でも、もう少々音量の高いベルも選べるようになっていればどんなにか良いだろうかと。前回のメルマガのコラムでも書いたのですが、こういう使い勝手もデザインの一つではないかと考えているからです。

補聴器を付ければ良いではないかとも思うのですが、寝ている時にまで付けたく無いでしょうし、それにまだそこまでという気が両親にあるのかもしれません。

そう言えばユニバーサルデザインという言葉があったな、文字どおり宇宙的、つまり誰にでも受け入れられるというような意味だと思います。

携帯電話に代表されるように、多くの機器が多機能というのをうたい文句にしているように思います。でも例え単機能でも、その商品が提供する基本的な機能を多くの人が無理なく使用できるというのもかなり貴重な長所ではないでしょうか。

僕が子供の頃と較べて現代は確かに豊かになっています。豊かさの一つに選択肢が多いということも上げられます。でも今回例に上げた電化製品などは、どうもベクトルが、あれもできる、これもできるという一つの方向に片寄っているように思います。

付加価値を付けて商品競争力をアップするのは良い事でしょう。だったら、基本的なことしかできないけれど、誰でも直感的にそして無理なく操作できるということも大きな付加価値だと思います。そんなベクトルの付加価値を持つ商品が選択肢に加わればもっと良くないですか?

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